本日は着物のまつわる諺でございます
現在も残る着物が発祥の諺って結構ございます。
着物の部位の名称がが入っているとぼんやりと
着物のから来ていることはわかりますが
着物の時代に生まれていない現在の方々には???と
思われる言葉も沢山ございますね。
【 袖を連ねる 】
「袖を連ねる」という言葉は、何人もの人が連れだって座っているさまや、
一緒に行動をする、といった意味を持っております。
沢山の人が着物を着て座り、「袖」が一列に並ぶ様子が
語源となっています。イメージがわきやすい言葉ですね。
類語として知られるのが、「袂を連ねる」という言葉。
こちらも「袖を連ねる」と同じく、一緒に行動をするという意味を持ちます。
袖は今もお洋服をお召しになる場合も使いますよね。
袂も同じ部位ですが、着物を普段着としない現在は
使われなくなっておりますので、諺も時代に合わせて変化していったのでしょうね
【 はしょる 】
「話しをはしょる」といった使われ方をする「はしょる」ですが、実はこれも着物が由来です
省略したり、短くまとめるといった意味を持つ言葉ですね。
「端折る(はしおる)」という言葉が変化をし、現在のような「はしょる」
になったと言われております 😉
漢字を見ると、なんとなくイメージできるのではないでしょうか?
着物の裾や褄、つまり端の部分を折って帯に挟んだのが、
「はしょる」の始まりです
着物を着る際に胴の部分で折り畳み、丈を合わせるのですが
帯の下に折りたたまれた部分が『おはしょり』と言います。
【 尻を捲る 】
「尻を捲る(しりをまくる)」は、聞いただけではどんな意味を持つ言葉なのか
イメージしづらい言葉ですね。この言葉は、ごろつきが着物の裾をまくって
その場に居座ることから生まれたと言われています。
急に荒っぽい態度や喧嘩腰になるさまを表すときに使われます。
同じ意味で、「穴(けつ)を捲る」という言葉が使われることもあります。
ごろつきって言われてもピンときませんね
最近めっきり少なくなって参りましたが、時代劇に出てくる
怪しい怖い顔の悪役の方 😈 (そんな方々がごろつきです)
は大げさに着物の裾をめくって座るしぐさをされてます。
その場にいたらほんとにお尻が見えそうです
【 袖を引く 】
袖を取って人を誘ったり催促、注意を与えるという意味で使います。
でも、強引にぐいぐい引っ張るのではなく、奥ゆかしく周りの人に気づかれないように
こっそりとするのが「袖を引く」状態です。
恥ずかしさ 😳 や照れ をこめながらも気品をもって行います。
例えば、早く帰ろうと相手を誘う場合、そっと注意をする場合に使います。